アクアポニックスによる小松菜の栽培

アクアポニックスによる栽培記録

料理の際に出る野菜の切れ端を、水に浸けておき再生させるという知恵袋的なお話を見たり聞いたりした経験は、皆さん、おありだと思います。

よくある話に、ニンジンの頭の部分を捨てずに、水を張った浅い皿に浸けておくと、葉が伸びてくるので、薬味とか彩りのアクセント的な何かに使えます、というものがあります。

豆苗の話も良く聞きます。

その手の話を聞く度に、筆者は、いつも思っていました。

どうせ再生させるのであれば、メイン食材を再生させようよ。

筆者の正直な思いです。

『はじめに』で、小松菜が一束あれば、万が一、災害時にスーパーの棚が空になっても、カセットコンロで味噌汁なり雑炊といった、温かい食事をつくることができます、という、お話をしました。

小松菜であれば、少なくともニンジンの葉っぱよりは、料理のメイン食材になり得る野菜です。

市販の材料でつくる簡単なアクアポニックスの蛇足と裏技』の項で少し触れましたが、実は、小松菜は、簡単に再生栽培ができる野菜です。

今回は、筆者がアクアポニックスで実際に行っている、小松菜の栽培について、紹介します。

写真は料理の際に切り落とした小松菜の根元です。通常であれば、捨ててしまいます。
アクアポニックスの作物栽培槽の軽石に、小松菜の根元を軽く立てます。深く埋め込む必要はありません。点滴のように水をかけています。
植え込み後、5日の様子です。中央の葉が伸びています。
植え込み後、10日の様子です。周りの葉は枯れています。
植え込み後、二週間です。
試しに抜いてみました。まだ、根は出ていません。
さらに10日です。小さいけれど、姿は小松菜です。右下には次の根元を追加しています。また、日付左の芽は、蒔いた小松菜の種から芽が出たものです。
植え込み後、一ヶ月強。左下には、やはり別の根元を植えています。
植え込み後、40日。スーパーで売られている小松菜と遜色ありません。
何本か抜いてみました。
全くなかった根が復活しています。

上の写真のように、アクアポニックスを開始した当初は、栽培槽全体が緑に覆われていませんので、買った小松菜の根元を植えつつ、同時並行で種を蒔けば、全体が緑に覆われるまでの時間を短縮できます。

栽培槽一杯に小松菜を栽培できれば、家庭で使う分には、ほぼ十分です。

栽培槽をさらに増やせば、もっと色々な野菜を栽培できます。